
第72代理事長 西野 慎志

はじめに
70周年を終え、堺高石JCは新たな歴史の一歩を踏み出します。これまで、諸先輩方のたゆまぬ努力と挑戦が、わがまちの発展と市民意識の向上に大きく寄与してまいりました。節目となった70周年は、私たちにとって単なる通過点ではなく、次なる10年への「原点回帰」であり、未来への礎となる年でした。80周年を見据える今こそ、私たちはこれまでの経験に縛られることなく、変化の激しい社会においても挑戦し続ける気概が求められています。
原点から、次なる一歩
~経験に縛られず挑戦を~
JCの本質は、「修練」「奉仕」「友情」の三信条を通して人として成長することにあります。そしてその成長は、仲間と共に挑戦を重ね、互いに切磋琢磨する中でこそ実現されます。私自身も、自らに負荷をかけ挑戦することで、様々な事業に積極的に取り組み、仲間と歩んできました。これからも挑戦を恐れず、次なる一歩を踏み出してまいります。その小さな一歩こそが原点となり、やがて明るい豊かな堺市・高石市を創造する力となります。
会員拡大
JC運動の原動力は、他でもない「人」にあります。地域の課題を解決し、新たな価値を創造してきたのは、メンバー一人ひとりの情熱と行動にほかなりません。これまでの70年の歴史も、多くの仲間が集い、議論し、挑戦を続けてきたからこそ築かれました。次なる10年に向けて、私たちは拡大活動を「数」の追求ではなく、「質」を伴った持続可能な拡大として進めます。確かに量的な拡大は組織に活力をもたらします。しかし、入会したメンバーがJC活動に価値を感じ、仲間とともに学び、主体的に成長を遂げることこそ、真の拡大の意義と考えます。今後も堺高石JCが挑戦し続けていくために次代を担う人財の育成をテーマに、経験豊富なメンバーがその知識と情熱を惜しみなく伝えることで、組織全体で拡大の仕組みを築きます。新たな人財を迎え入れるだけでなく、入会後の定着と活躍を見据えたフォローアップ体制を構築し、未来へと受け継がれる強固な組織基盤を築いてまいります。
国際
グローバル社会の中で、国際的な視点を持つことは、これからの地域リーダーにとって欠かせない要素です。堺高石JCは、2022年にJCI Honoluluとの姉妹締結を結び、国際交流を育んできました。その関係をさらに強固にし、次世代へとつなげる交流を促進してまいります。また、2025年大阪・関西万博を経て、世界とのつながりはこれまで以上に身近なものとなりました。この機運を一過性のものとせず、異なる文化や価値観に触れることで視野を広げ、新たな発想を生み出せる人財の育成へとつなげていきます。JCには国際の機会が数多く存在しますが、そのハードルの感じ方は人それぞれです。しかし一歩踏み出し挑戦しなければ、その経験を得ることはできません。だからこそ堺高石大会以来の国内開催となるJCI ASPAC新潟大会への参加を積極的に推進いたします。国内開催という絶好の機会に海外JCとの直接的な交流を体験することで、メンバーは国際の視点やその魅力に気づきさらなる成長へとつなげることができます。この挑戦を次代へと引き継ぎ、堺高石JCの未来を形づくる確かな礎としてまいります。
ひとづくり
例年行っているわんぱく相撲やJCカップは、子どもたちが仲間と切磋琢磨しながら勝敗に一喜一憂するだけでなく、挑戦する勇気や最後までやり抜く力、そして相手を尊重する礼節を学ぶ大切な機会です。これらは実体験を通じた「生きる力」の育成であり、地域を担う次世代を育む場です。地域の未来をつくるのは「人」であり、その成長に寄与する事業こそがJCの根幹です。「ひとづくり」子ども教育として堺市・高石市が誇る伝統や産業を学び、体験できるような機会を提供します。地域の伝統や産業に触れることは、子どもたちが地域の魅力を実感するだけでなく地域の魅力を再発見できる環境を整えます。それは、未来を担う世代の意識を育み、同時に地域産業を支える土台を築くことにもつながります。JCは、地域と共に次世代を育む「ひとづくり」の場であり続け、持続可能な地域への一歩をここから踏み出してまいります。
まちづくり
堺市・高石市には、歴史文化や産業など、多くの魅力が息づいています。しかし、それらのなかにはまだまだ知られていないものがあるはずです。JCの役割の一つは、地域の魅力を再発見し、内外に発信することです。この魅力を改めて掘り起こし、積極的に発信することで、地域ブランドの向上を目指します。同時に重要なのは、JCだけが発信するのではなく、市民一人ひとりが自らのまちを語り、誇れるようにすることです。地域の魅力は、市民自ら、外へと伝えていくことで、より強い説得力と広がりを持ちます。私たちは、「市民が発信者」となるそのきっかけや仕組みを創出してまいります。また、持続可能なまちづくりには、行政、関係諸団体、民間企業とのパートナーシップが不可欠です。互いの強みを尊重し合い、ともに挑戦することで、地域課題の解決や新たな価値の創造につながります。私たちは、「地域の魅力を発信し、市民と共に育み、パートナーシップで未来を築く」まちづくりで、次世代へ誇れる堺市・高石市を創造してまいります。
会員交流
JC活動を続けるうえで欠かせないのは、仲間との信頼関係です。メンバー同士が互いの価値観を理解し、助け合い、時には意見を交わしながら、共同作業を通じて全員が同じ方向を向き共通の目標に向かって本気で取り組む姿勢こそが、強い組織を築き上げていきます。この組織力をさらに高めるため、会員交流の機会を創出し、メンバー一人ひとりの新たな一面を知ることで、より深い相互理解を育みます。そこには、自己を磨き続ける修練の精神、地域や仲間のために尽くす奉仕の姿勢、そしてともに歩む仲間との友情が息づいています。JCは、仲間との信頼を基盤に、挑戦の連鎖が次々と生まれる場であり続けなければなりません。互いに刺激を与え合い、成長を分かち合う中で、メンバーは一人では成し得ない挑戦に踏み出す勇気を得ます。その挑戦は、仲間と共に歩むことで大きな力となり、私たちはその力を結集し、地域を変える原動力として行動してまいります。
家族交流
JC活動は、家族の理解と支えがあってこそ成り立ちます。時に多忙を極めるこの活動において、家族がその意義を理解し、ともに時間や経験を分かち合うことは、メンバーにとって大きな達成感と喜びをもたらします。そのために家族交流の場を設け、JCが地域に果たす役割や仲間と共に成長する魅力を家族に伝える機会を創出します。家族に誇れる活動を行うことは、メンバー自身がJC活動に自信と誇りを持ち、自身の新たな挑戦への原動力となり、継続的な活動を支える力にもなります。そして、それは次代の青年が「JCに参加したい」と感じるきっかけともなるでしょう。私たちは、家族にも理解され、愛される持続可能な組織であり続けてまいります。
会員研修
真に地域から信頼されるリーダーとなるためには、学び続ける姿勢が不可欠です。JCは、単なるボランティア団体ではなく、次世代を担うリーダーを育成する人財育成機関であります。70周年を終え、新たな一歩を踏み出す今こそ、原点に立ち返り、一人ひとりが「JAYCEE」としての意識と誇りを持つ品格ある青年として歩んでいくことが求められます。そのための学びの機会を積極的に提供することで実践的な成長の場を整備します。また、日本青年会議所、近畿地区協議会、大阪ブロック協議会への出向や連携を強化し、各種フォーラムやセミナー、そして三大大会への積極的な参加を推進します。これらを通じて得られる学びや経験は、LOMの枠を超えた交流と研鑽となり、広い視野と確かな見識を持つ「JAYCEE」に成長する機会となります。私たちは次代を担うリーダーを一人でも多く育み、その歩みを地域の未来へとつなげてまいります。
総務広報
総務は、組織の基盤を支える「規律ある運営」を徹底します。規律があるからこそ組織は信頼され、そこに属するメンバーも安心して挑戦できます。そのためには、基本的なマナーや礼節を大切にし、青年としての品格と人徳を兼ね備えた行動が求められます。私たちは、会議の在り方や書式管理といった日々の基本動作を丁寧に行うことこそ、品格ある組織づくりの第一歩であると考えます。広報は、JCの存在意義や価値を対内外に伝える窓口であり社会に示す大切な役割です。対外的には、堺高石JCの運動をわかりやすく発信し、地域社会からの信頼を得るためのブランディングを強化します。対内的には、メンバー一人ひとりが活動の目的や意義を理解し、誇りを持って取り組めるよう、効果的な情報発信に努めます。発信力を高めることは、単に認知度を上げるためではなく、組織の価値を社会に広く共有することにつながります。総務と広報は、組織の信頼と品格を形づくる根幹であり、すべての活動を支える要です。堺高石JCは、内に誇りを育み、外に価値を伝える総務広報を通じて、社会に信頼される組織、そして青年らしい凛とした姿を示してまいります。
結びに
私たちは、社会を変える団体です。しかし、他者を変えることは決して容易ではありません。だからこそ、まずは自分自身を変えることから始めましょう。私がここまで歩んでこられたのは、JCと出会ったからです。入会当初は「いい機会になればいい」程度の気持ちでした。しかし、一度役職を受けたからにはその責任を果たさねばならないという思いで邁進してまいりました。振り返れば、その一つひとつの挑戦が、私自身を大きく成長させてくれました。堺高石JCのメンバーである限り、成長の機会は幾度となく訪れます。ただ、待っているだけでは何も変わりません。ともに行動を起こしましょう。勇気を持って、挑戦する一歩を踏み出しましょう。その一歩の積み重ねこそが、やがて地域を変え、社会を変え、未来を築いていく力となるのです。
